40代サラリーマン 書評ブログのはじめ

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【神さま気どりの客はどこかでそっと死んでください】モンスタークレーマーたちが辿る運命とは!?(書評)

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神さま気どりの客はどこかでそっと死んでください

(著:夕鷺かのう)

 

「格下で抵抗できないだろうから」という理由だけで、無条件に他の存在を傷つけても構わないと考えるような人間がいるのだということ。

 

 

 

 

 

【あらすじ】

・(第1話)結婚相談所の”仲人”樋口冴。相手への条件を言いたい放題の客「藤原さま」。その女性への異様な執着は冴に向かう。そして蜘蛛は女郎蜘蛛へ。

・(第2話)コールセンターのチーフ久美子。常連クレーマー「ヤマダ様」への対応を新人の前で実践!

・(第3話)深夜コンビニバイトの佳奈を悩ますクレーマー客の「綿ぼこりさん」「ミス便所サンダル」「イイネマン」。癒しは彼氏の「真也くん」。

 

 

 

【評価/感想】

評価:★★★☆☆

夕鷺かのう氏のブラックお仕事小説第2弾。

 

「ゴキブリの楽しい殺し方」

「格下で抵抗できないだろうから」という理由だけで、無条件に他の存在を傷つけても構わないと考えるような人間がいるのだということ。

 さような皆さまとは、何をどう頑張っても、およそ歩み寄ったり理解しあったりしようのないものだ。

 

「お客様は神様です」を逆手?に捉え、日ごろのストレスを格下?の店員にぶつける迷惑クレーマーたち。

結構相談所の冴も、コンビニ店員の佳奈も、共通してよく耐えている。それが災いして身の危険の危機に至るである。

 

そんなときに頼った「縁切り神社」

 

本書では「縁切り神社訪問」をきっかけに事態が好転していくのですが、もし実際にこういう耐える場面にいる場合、どんなきっかけでも大事であり、きっかけを拾える人、きっかけを与えられる人、にならねば!と思います。

 

結末はどちらも「女郎蜘蛛」や「しにがみさん」にやられますが、なかなか秀逸です。